だが、彼女は何か気にしているようだ。
妙な沈黙が私と彼女の間に流れる。
「仏壇を参っても構いませんか?」
彼女は私の提案に驚いたようだ。だが、すぐに目を細めて笑う。
その笑顔はあのいじめを庇った日に芽衣が見せた笑顔に良く似ている気がした。
芽衣の家は玄関を入って右手に和室がある。芽衣の母親は私をそこに通すと、お茶を持ってくると言い部屋を出て行く。
そこには仏壇が置いてあり、芽衣の写真が飾ってある。そこにはなぜか芽衣の携帯が置いてある。芽衣の携帯電話は傷が付き、色褪せていた。明香の行動によってできた傷だろう。
私はマッチでろうそくに火をつけると線香を立てた。頼りない煙が宙に向かって伸び、消えていく。
私は両手を合わせ、目を閉じる。
背後で物音がし、振り返ると芽衣の母親がお盆を手に立っていた。彼女は私の傍に来ると、お茶を置く。
妙な沈黙が私と彼女の間に流れる。
「仏壇を参っても構いませんか?」
彼女は私の提案に驚いたようだ。だが、すぐに目を細めて笑う。
その笑顔はあのいじめを庇った日に芽衣が見せた笑顔に良く似ている気がした。
芽衣の家は玄関を入って右手に和室がある。芽衣の母親は私をそこに通すと、お茶を持ってくると言い部屋を出て行く。
そこには仏壇が置いてあり、芽衣の写真が飾ってある。そこにはなぜか芽衣の携帯が置いてある。芽衣の携帯電話は傷が付き、色褪せていた。明香の行動によってできた傷だろう。
私はマッチでろうそくに火をつけると線香を立てた。頼りない煙が宙に向かって伸び、消えていく。
私は両手を合わせ、目を閉じる。
背後で物音がし、振り返ると芽衣の母親がお盆を手に立っていた。彼女は私の傍に来ると、お茶を置く。



