「そうだと思うよ。亡くなる前に、すごく大事な物だって言ってくれたんだもん。私はあゆみを追いかけるよ」

「私も行く」

 だが、私は首を横に振る。

「あゆみはあなたと協力していたけど、きっとあなたには探してほしくないと思うの」

 その言葉に優香はショックを露わにする。

 きついことを言っているのは分かる。でも、彼女たちのしたのはそういうことだ。

「私も、罪悪感くらいはあるんだよ」

「分かっている。だから、協力してくれたんだよね。あゆみに。最初の私に送ったメールもわざとなんだよね」

 優香は頷いた。

「そっちのほうが動きやすくなると思ったの。でも、こんな形で登校拒否になるくらいなら、もっと早く逃げ出せば良かった」

「私ももっと早く止めるべきだったし、あの日は学校に行くべきだったと後悔しているよ」

 私は優香の肩に軽く触れると、あゆみの後を追った。