「ん?陽翔どーしたの?」


{そ、総長?って?!何にも聞いてないよ?
どーいうつもりなの?! 陽翔}


「「「…………え゙?!」」」


俺ら全員静止した。

女で俺ら覇紅を知らないー…?

ここら辺に住んでて?俺らを知らない?

総長の俺さえ知らないー?


「ちょと待て女。お前、俺らを知らねーの?」


「あー、日向ごめん。私、なんも言ってないのよ♪」


なんも言ってないのよ。じゃねーよ!

え、俺らを知らない?まじでか?!

そんなのあり得ねーだろ。


「ねぇねぇ~、陽翔ちゃん?だっけ?
なんで喋らないの~?」


拓也が告げる。

確かに…気になっていたが。


すると、陽翔がノートに書き出した。


{えと、喋れないの。あたし。声が出ないの。
喋らないんじゃないの。喋れないの。 陽翔}


「喋れない…?」


俺が告げたら、静かに頷いた。


なんだよ。初めから言えよ。

初めてだった。


こんな女は…。単純に守りたいと思った。


だけど、守りたくない。


矛盾してるんだ。頭のなかで。

ごちゃごちゃになって、

俺自身もわけわかんなくなってた