「んー、いい朝。」


今日から私は、都会で一人暮らしをします。


なんとか、このアパートでやっていけそうです。



「瑞希、お母さんは嬉しいわ。」


「なにが?」


「瑞希が変わってくれて、天国にいるお父さんも喜んでると思うわ。」




いや、怒ってると思う。


昔の私は色々と迷惑をかけてきた。



「向こうで何があったのか知らないけど、ひとりで暮らすんだから何かあったらすぐに電話しなさい。」



「わかった、ありがとう。」




お母さんを駅まで見送って、家に帰ろうとしたとき、バイクの爆音が聞こえてきた。