別れる間際に見た野々瀬は、何か訴えようとしていた気がした。 でも俺にはそれが何かは理解できなかった。 「高宮先生、仕事何時くらいに終わりそうですか?」 隣の席に座っている安藤先生が急に聞いてきた。 「仕事ですか?えー、19時くらいには終わりそうですね。」 何かあるのだろうか...。 安藤先生がこんな質問をしてきたのは初めてだ。 「ならこのあと飲みに行きませんか?」