夫婦の定義──君が僕のすべて──

リビングに通されたユウは、シンヤの隣に座った。

「シンちゃん、久し振り。」

「おぉ、久し振りだな。そうそう、神戸のバウムクーヘン、ありがとな。うまかった。」

「うん。」

ライブツアーで神戸に行った時、レナと初めて神戸の街を観光したお土産にと買って来たバウムクーヘンの事だ。

(レナと一緒に神戸観光して…楽しかったな…。また行きたいな。)


「相変わらず順調そうね。」

マユが料理を運びながらユウに声を掛ける。

「うん、まぁ、なんとか。」

「ソロデビューには驚いたけどな。」

シンヤが取り皿にユウの分の料理を取り分けながら笑う。

「あぁ…。あれはヒロさんの陰謀だよ。レナのためにって。」

「レナちゃんのため?」

「うん…。いろいろとつらい思いさせて、何度も一人で泣かせたから。オレの素直な気持ちを歌にしてやれって。…いただきます。」

ユウは照れ臭そうにそう言うと、マユの手料理を口に運ぶ。

「おっ、うまい。」

「当たり前だ。」

シンヤが得意げに笑う。