夫婦の定義──君が僕のすべて──

ユウがぼんやりと考えているうちに、マネージャーの運転する車はシンヤのマンションの前に到着。

マネージャーに挨拶をして車を降りたユウは、シンヤとマユの住む部屋へ向かった。


「いらっしゃい。久し振りね。」

お腹の大きなマユが、玄関でユウを出迎えてくれた。

「おじゃまします。また大きくなったなぁ…。もうすぐだな、出産予定日。」

「うん。もう、37週目に入ったから、いつ生まれても大丈夫なんだって。」

マユは笑いながら、愛しそうに大きなお腹を撫でる。

「そうなんだ。なんかドキドキするな。」

子供の頃からよく知っているマユが、もうすぐ母親になると言うのは、不思議な感覚だった。

(佐伯、すごく優しい顔してる…。これが母親の顔なのかな…。)