夫婦の定義──君が僕のすべて──

「スタッフのみんながね、ユウくんが声の出ないレナと会話してるのを見て、二人の絆の深さを感じたって言ってたんだって。他の人には全然わからないのに、ユウくんにはレナの言いたい事が微かな口の動きだけでちゃんとわかるんだって、驚いてた。」

「そうなの。私には無理だったけど、ユウはレナちゃんの言いたい事がわかるのよね。」

リサの言葉を聞いた直子も、興奮気味に話す。

「他の人にはわからなくても、ユウくんにはちゃんとレナの言いたい事が伝わるんだなって思うと、すごく嬉しかった。それだけレナは、ユウくんに愛されてるのね。」

「ユウは小さい頃から、本当にレナちゃんが大好きだったから。いつまでも頼りないと思う部分もあるけど、ユウなりに夫としてレナちゃんを守ろうって、頑張ってるんだ。」

リサは、鞄の中から1枚のCDを取り出してレナに渡す。

「これね、ユウくんがCM用に作った曲。発売する予定もないのに、レナのためにすごく素敵な曲を作ってくれたの。広報の責任者から、レナに渡してくれって。」

レナはそれを受け取り、じっと見つめる。

(ユウが…私のために?)