夫婦の定義──君が僕のすべて──

ユウがスタジオを出ようとした頃、ユウのスマホの着信音が鳴った。

(須藤さんか…。)

ユウは画面に映る名前を確認して電話に出る。

「もしもし…。」

「もしもし、須藤です。」

「どうも…。この間はご心配掛けてすみませんでした。」

「いや、何事もなくて良かったよ。その後のレナの様子はどうかなと思って。」

「相変わらずですね…。声は出ないし…部屋にこもってます。」

「そうか…。」

須藤はそう言って少し考えているようだった。

「ユウくん、今、時間あるか?」

「ハイ、大丈夫です。」

「ちょっと事務所に寄ってくれるかな。」

「今日は車じゃないから…タクシーなら20分くらいで着くかな…。」

「うちの若いの、迎えに行かせるよ。どこにいるんだ?」