夫婦の定義──君が僕のすべて──

「お待たせ…。」

レジから戻ってきたレナは、さっきまでしていなかった眼鏡をかけて、帽子を目深に被っている。

(あの子たちの話…聞こえてたのかな…。)

「行こうか。」

「うん…。」

レナはまた口をへの字にして、うつむいた。

ユウはレナの手を握り、いつものように優しく尋ねる。

「まだ何か買う物ある?」

「あ、うん。食料品売り場で買い物して帰ろうかな…。」

「よし、じゃあ行こう。そうだ、ビールもそろそろ残り少ないから、買って帰らないと。」

「うん…そうだね…。」


食料品売り場に向かって歩いている間も、レナは口数も少なく、浮かない様子だった。

(レナ、さっきの女の子たちの話、ものすごく気にしてる…。)