夫婦の定義──君が僕のすべて──

波の音を聞きながら、ユウはしばらくそうして涙を流し続けるレナを抱きしめていた。


「レナ…帰ろう、一緒に。」

レナが小さくうなずくと、ユウは優しくレナの手を引いて砂浜を歩き、車の助手席に乗せた。

うつむいているレナの頭を優しく抱き寄せ、ユウは静かに呟く。

「レナ…。オレはレナに“ごめん”じゃなくて“ありがとう”って言ってもらいたい。でもホントは“ありがとう”より“大好き”って言って欲しい。」

レナの額にそっと口付けて、抱き寄せるユウの手が離れると、レナは細い指で涙を拭って、ユウを見た。

ユウは優しく笑ってレナの頭を撫でる。

「オレは、レナが大好きだよ。これからもずっと。」

そう言ってユウは車を発進させた。


前を見て運転しているユウの横で、レナは小さく口元を動かす。


“ユウ、ありがとう。大好き”