夫婦の定義──君が僕のすべて──

ユウは自分の部屋に戻ると、ごろりとベッドに横になり、レナが握った手の感触を確かめるように、じっと手を見つめた。

(無理なんかしなくていいのに…。)


レナはレナで、苦しんでいるのだろう。

ユウに怯えながらも、このままではいけないと勇気を出して、震える手で自らユウに触れたのだと思う。

でも…それが逆に、ユウにとってはとてもつらかった。

(無理しなくちゃ、オレに触れる事もできないんだな…。)


キスをして欲しい時、レナはユウの手を握り、甘えたような目で、ユウの顔を見上げる。

それはまるで、目で自分の気持ちを伝えようとしているように。

(レナはオレにキスして欲しい時、目を閉じたりしないんだ…。じっと、オレの目を見つめるんだよ…。)

ユウを見つめる茶色い瞳を思い浮かべながら、ユウはため息をついて目を閉じた。