夫婦の定義──君が僕のすべて──

レナの声が出なくなって、1週間が過ぎた。


その夜ユウは、部屋にこもりっきりのレナの代わりに夕飯の用意をしていた。

(相変わらず、部屋にこもりっきりだな…。)

刻んだ野菜を炒めながらユウはため息をつく。


以前、週刊誌に過去の事で記事を書かれて塞ぎ込んでいた時、レナはきっとこんな気持ちだったんだろうなとユウは思う。

そばにいても、どうする事もできないもどかしさ。

本当は抱きしめて大丈夫だと言って安心させてやりたいのに、レナは今、他の誰でもないユウに怯えている。


(オレのしてきた事が、今になってこんな形でレナを苦しめているのか…。)

伝えられない想いを乱暴にぶつけて、何度もレナを傷付けてしまった。

週刊誌にレナと俳優との熱愛が報じられた時には、レナの言う事を聞こうともしないで、嫌がるレナを強引に押さえつけ乱暴に抱いて、ひどい言葉を投げ付けた。


どんなに悔やんでも、過去は変えられない。

(どんなに謝っても足りないけど…今のオレがレナのためにできる事はなんだろう?)