夫婦の定義──君が僕のすべて──

分娩室から出てきたシンヤは、レナの顔を見ると、両手を取って頭を下げた。

「ありがとう。レナちゃんのおかげで、無事に生まれたよ。新生児室にいるから、顔見てやってくれる?」

「うん!」



新生児室では、生まれたばかりのマユとシンヤの赤ちゃんが、新生児用のベビーベッドで手足を動かしている。

「元気な赤ちゃんだね。」

「うん。男の子だから、これくらいでちょうどいいかも。」

「かわいいね…。」

「うん…。マユ、頑張ったから。」

「そうだね。ホントに良かった…。」


レナは、さっきまでマユのお腹にいた小さな赤ちゃんを見て、嬉しそうに微笑んだ。

(すごいな…。さっきまで、この子がマユのお腹にいたんだ…。)



女の人はすごい、とレナは素直に思う。

(リサもきっと、大変な思いをして私を産んでくれたんだろうな…。こうやって、命が繋がって行くんだ…。)


でも、自分にもこんな大変な事ができるだろうか?