「あんたは腹が減らないの?」

そう聞いてきた谷木に、
「減ったも何も、お金は大丈夫なんですか?」

玲奈は質問を返した。

谷木はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、テーブルに突っ伏していた顔をあげた。

「大丈夫大丈夫、ここは顔もツケもきくから」

豪快に笑いながら言った谷木に、
「顔とツケで頼るくらいならばちゃんと払ってください!」

玲奈は言い返した。

「腹減ったなー」

「まだ食べるんですか!?」

のん気な谷木に、玲奈は呆れるしか他がなかった。