君と花を愛でながら

「綾ちゃんは、いつがお休みなの?」

「毎日フル出勤です」

「へえ、そっか。じゃあ定休日、いつだっけ?」

「……水曜です」



これは答えないわけにはいかなくて、渋々といった調子をわざと見せて言うけれど。



「じゃあ、水曜なら遊びに行けるんだ」

「行けません」

「冷たいなあ。でも夜だったら尚更誘ってもきてくれないでしょ?」



にこにこと笑って勝手に話をつなげる、この人にはまるで通じない。
仏頂面で目も合わせないでいると、お手洗いから静さんが戻ってきていた。



「もう、聡……また綾ちゃんに迷惑かけてたの?」

「違うよ、ちょっとからかってただけ」



困ったように眉尻を下げる静さんが、私に「ごめんね」と両手を合わせた。
私は笑って顔を横にふるけれど……。


からかってただけ?!
よく言う!


と、飄々と言ってのける男を睨んだ。