サザナミ少年少女探偵団Ⅰ


「何で楽譜があるの?!」

夏音が驚く。

茂呂が出したのは、数枚の紙。

五線譜と音符が綺麗に並んでいる。



「えぇ、舞衣は楽譜が読めないし書けないので、別の作曲家に協力して頂いたんです。耳コピという物ですね」

「……」

「さ、他に言い分が無いのでしたら、そろそろ失礼致しますよ。スケジュールも押してるので。警察には黙っておいてあげます。舞衣、支度を」

「……はい」

「待ってください」

楽久のセリフじゃない。

春亜はハッとして隣を見る。

季希がいない!

いつの間にか楽久の隣で茂呂を睨んでる。

「……何か御用でしょうか、お嬢さん?」

「その盗作疑惑の件、ボクの話を聞いてから終わりにしてくれる?」

強気に宝石の様な瞳を輝かせ、言い放った。






「この凍てついた事件は、ボクの季節風(モンスーン)で解(溶)かしてあげるからさ」