「え゛〜?お姉ちゃんと『魔女』の家に行かなきゃいけないの?」

次の日の朝、学校。

春亜が簡単に事情を説明した瞬間、咲久はあからさまに嫌そうな顔をした。

心が痛い……けど、ここで引くわけにはいかない。

「ニュース見たんでしょ?お姉さんを助けたいんでしょ?やばい状況でしょ?だったらあたしの言うことに従って!お願い!あたしも楽久さんを助けたいんだよ!」

「……〜~~うん……分かったよ。お姉ちゃんも連れて行くから……」

かなり渋々とだか、どうにか了解してくれた。

「あ、あの、春亜ちゃん……」

「ん?夏音?どうしたの?」

何やら顔を赤くして、しばらくもじもじしていたが、やがて意を決したように、しっかりと顔を上げた。

「私も、季希ちゃんのところに行っても良い……?力になりたいの……!」

驚いた。

春亜は、夏音は引っ込み思案でネガティブな子だとばかり思っていたが、以外にも積極的になれる部分があるらしい。

「!!良いよ!咲久ちゃんは、良い?」