「落ち着いて。
とりあえず、楽久さんが警察のもとへ行くのは本当にやばい。作詞作曲家を目指すのに、過去に警察に厄介になった経緯があったら、その夢は途絶える恐れがあるかもしれない。動画サイトなら尚更。著作権侵害は、逮捕はされないけど、罰金とかもあるだろうし……」
「じゃあ、どうすれば……?!」
「さっきも行った通り、明日咲久をウチに連れてきて。出来れば、楽久さんも。小野寺 舞衣をギャフンと言わせられるような、決定的証拠を探すから」
「分かった!」
ここまで話した時、一階から春亜の母が夕飯だと呼ぶ声がした。
「じゃ、夕飯呼ばれたから、またね!」
「ああ、また明日。頼んだよ」

