「そういえば、今日顧問がさ、部員一人増えたって」
「え? この時期に……ですか?」
「2年生の男子だって。名前は確か……」
先輩がそう言いかけた瞬間、教室のドアが勢い良く開いた。
その音で、振り返ると、私は顔を青ざめる。
「お、ここが英語部? あ、また会ったな」
「なっ、なんであんたが……!!」
ドアの前に立っていたのは、昼休みに会った最低な青色のパーカーを着た男子生徒。
「野村、しりあい?」
「違います、ただの他人です」
きっぱりそう言い張る私に、ドアの前に立っていた男が近寄る。
「まあそう言うなよ、野村さん」
「うるさい!! っていうか、ココア代、返してよ!!」
「先輩にその口ぶりはないんじゃないの〜?」
先輩……?
私は恐る恐る下をみると、上履きの色に目を丸くする。
ここの学校の上履きは、学年ごとに色が違って。
1年生は赤色、3年生は青色、そして、2年生は緑色。
目の前のニコニコしてる男の上履きは……緑色なのだ。
こいつが……先輩?

