……いいな、先輩の笑顔、いいな。
先輩の笑顔を見ると、やっぱり好きだなって思うんだ。
叶うことのない恋だってわかってる。
それでも……やっぱり、好きだと思ってしまうの。
放課後になれば、私は英語部の教室である3年C組へと向かう。
英語部は水曜日の周一のみの活動で、人数も三学年合わせて10人にも満たない。
ほとんどが塾などで忙しい人がとりあえず入っとこう、みたいな感じだ。
なんでそんな部活に入ったかというと……。
私は、そっと教室のドアから顔をだす。
「お、野村、早いじゃん」
「長谷川先輩も、お早いですね」
「俺、自分のクラスがここだしっ」
理由はただ一つ、長谷川先輩がいるからだ。
私は、長谷川先輩の近くの席に荷物を下ろす。
まだ部員が私たち以外にいない教室。
つまり、2人きりなわけで。
……緊張、するなあ。

