「莉緒の好きなところ、ねー……」
孝先輩は「うーん」と上を見上げながら考える。
「っていうか、先輩どいてくださいよ!!」
「そういう風に思ったことを言うところ」
「え……」
「不器用だけど、一生懸命なところ」
「ちょっ」
顔がかああっと熱くなる。
そんな私を、先輩はクスクスと笑う。
「こうやって顔真っ赤にするのも、可愛いし、真っすぐで綺麗な瞳も、俺は好きだよ」
「せんぱ」
「いつか、俺のこと好きになってよ、莉緒」
孝先輩はそう言って、そっと私の額に唇をおとした。
「……いつかって、10年後とかでもいいんですか?」
「その時は、莉緒は27とか? 俺28だし、結婚できるし、全然オーケー」
「……好きになりませんよ、孝先輩のこと」
私がそう言うと、先輩はゆっくりと体を起こし、私の隣に座る。

