それは何も知らない、無知すぎる私の失言。 記憶喪失と言えども、それは…… 「……お前は、何も知らなくていいから」 皆を苦しめるもの、だなんて。 滑稽すぎた。記憶喪失だからって、それが皆の傷を抉ることになることなんて思いもしなくて。 「っ、だから何で……」 「そのうち、分かる」 彼が吐いた苦しげな言葉にさえ、気付けなかった。