孤独な元姫



絢side


私が来栖さんと会ったのは、1年前…


私は親と喧嘩して、夜中に街に出かけたんです。


親から街は危険と言われてたけど、その時はイライラしてたから気にせずに行ってしまったんです。


下を向いて歩いてたから、人にぶつかっちゃって…


「おい!!いてぇじゃねぇか!!」


「す、すみません!!(汗)」


「謝って済むことじゃねぇんだよ!!慰謝料出せや」


「い、慰謝料?!」


「当たり前だろ?それとも、体で払ってくれてもいいけど?ギャハハハ」


「そ、そんな…(泣)」


家飛び出して来たから、お金は持ってないし…


でも、体で払うのは…


私が困ってたとき…


「ちょっと、そこ邪魔。どいてくれない?」


そんな声が聞こえて来ました。


顔をあげると…


そこには、綺麗な女の人が立っていた…


私が見惚れている間に話が進んでいく…


「あ?ねぇちゃん、なんか言ったか?」


「言ったけど?邪魔なの。そこどいて」


透き通る声ではきはきと彼女は言った…


まるで…


この人達が怖くないみたい…