それに‥‥‥
「どうして急に?」
「全然、急じゃねぇよ?
女子が、寄ってこないように
そろそろ作ろうと思ってたんだ。」
「なんで、私なんですか?」
この人の彼女になりたい人なんて
そこら変にいけば、
腐るほどいるだろう。
なぜ、私なの?
「そんなの簡単だ。
猫かぶらなくて良いから、楽だし」
あぁ、なるほど。
「それで、
素を知っているあたしが良いと?」
「まぁ、そうだな。
お前案外、飲み込み速いな。」
‥‥‥‥ふざけんな‥‥。
「お言葉ですけどっ!」
「なんだ?」
「あなたが
彼女を作ろうがかってですけどね!
私を、巻き込まないでもらえまかっ?!
貴方の女事情なんて私、興味ないんで!」
私はそう言いきって、資料室の扉を
勢いよく、バタンッと閉めた。
だから、気がつかなかったんだ‥‥。
「アイツ、
めっちゃおもしろいんだけど‥
‥‥‥‥気に入った。
ってか、何年なんだ?
‥‥‥‥‥‥ん?なんだこれ?」
そこには、生徒手帳が落ちていた。
「‥‥‥あいつのか。
1年B組 佐川 湊‥‥‥‥‥か
‥‥‥‥‥‥フッ、良いものみぃつけた」
そう言いながら、不適に笑ったあいつに
気が、
つかなかったんだ‥‥‥‥‥。


