私は読み終えた本を一冊カバンに詰めて、友人にに手を振ると雨音の聞こえる、少し床の湿った廊下に出た。

三階建て校舎の二階、その端にある古い図書室。

私は少し速足でそこへ向かう。

雨の日の放課後は、そこは彼と私だけの場所。