その後、彼と会うことはなかった。 けれど、廊下に出ればいつの間にか彼を探す自分がいた。 「……金髪の人?知らないなぁ。そもそも、うちの学校脱色禁止じゃん」 「──え?」 彼は謎めいている。 確かに脱色は禁止されているけれど、彼の髪は脱色のような人工的なものではなかったように思う。 瞳の色といい、ハーフか何かなんだろうか。