サクラビト~約束~





カラカラカラッー


花屋の扉が開く音に、目を覚ます。
自分が寝ていたことに気付いた。


ヤバいと思いながらも「いらっしゃいませ。」と声を出す。


目の前には白いワンピースと白いハットをかぶった女性がいた。




「すみません。ここに、さくらってありますか?」



「さくらですか、あ、確か一本だけなら…。」
と、女性に差し出した。



女性はありがとうと言い、支払いを済ませた。



去り際に女性に聞かれた


「今日って何の日か知っています?」


俺はまだ眠たい目をこすり、「さぁ…」と答えた。



そうですか…
女性はそう残して去った。