夢か幻か…
そこには10年前の俺の姿があった。
隣には、
そう
桜の姿があった。
俺は間違っていなかった。
あの少女は桜だったのだ。
桜が若葉に何かを話している。
「君の両親、いなくなっちゃったんだね。でも泣いてばかりじゃだめだよ。それじゃあ、君の両親が行くとこに行けないからな。強く生きなきゃ!」
「どうして、君はそんなに強いんだい?」
「強くいなきゃ、運命に立ち向かえないだろ?」
「君はどんな運命を背負ってるんだ?」
「それは、言えない。けど、」
少女が微笑む
「運命に逆らえた時、また会おうな!」

