「誰かを笑わせたい、幸せにしたいって思いは嘘じゃないよ…
若葉さん、
あたしと出会ってよかった?
出会わなければよかった?
あたしは出会えてうれしかった。」
桜の姿が薄れていることは錯覚ではなかった。
「桜ちゃん、だんだんと消えかけてるよ!」
その声に驚くようなそぶりを見せることなく、
「時間が来たみたいだね。」
そういって、微笑んだ桜の姿が夢の少女と重なった。
「昔、この桜を植えたって言ったよね?なら、君と僕は10年前会ってるんだ。覚えてるかい?」
若葉は一歩一歩桜に近づきながら、話を続ける。

