「山田さん、ありがとうございました。桜ちゃんのこと。」



しばらくして、桜と若葉が配達に行かせた。
2人は気まずそうにしていたが、紬は無理やり行かせた。
仲直りの意味を持って。



「いいんじゃよ。」
山田さんが首を振る。



「それより、そろそろじゃな。」



「あぁ、そうですね。」



2人は同じ方向を見つめた。



「もうすぐ、丘の上の桜が散るときじゃろうな。そして、」



「泡沫の夢は終わり、運命は動く…ですか。」



山田さんは何も言わず、頷いた。