重たい体を起こし、立ち上がる。



と、目の前には見慣れた風景が広がった。
いや、少し言い方が違ったかもしれない。
見慣れた風景であっても、少し違っていた。



「ここ、丘の上だ…。でも、どういうこと?なんであたし、こんなとこにいるんだろ?」



思考回路はショート寸前であった。
いくら考えても分からない、だから考えないことにした。



「そうだ、ここは夢だから、こんなこと考えてもしようがない。」
ってことにした。



1人で結論を出したとき、頬に優しく何かが触れた。



あたしはその正体を突き止めるように、顔を上げてみた。