イケメンすぎてドン引き!






「オブちゃん~! 一緒のクラスじゃん! やったぁ!」


「わーいミーちゃんと一緒だぁ! 嬉しい~」



今更だけど、あたしの名前は小淵百々花(オブチ モモカ)。

あだ名はオブちゃん。



同じクラスになれた中学時代の友達ミーちゃんと一緒に、

始業式へと向かった。


(ちなみに入学式は明日。今日は2年と3年だけが登校する日なのです。)




「はぁ~まじ眠かったぁ」


「オブちゃん立ちながら船こいでたよ」



始業式が終わる。



あくびをしながら、体育館を出ると、

廊下の先に人だかりがあることに気がついた。



何かを中心に、20人~30人ほどの男女が、ざわつきながらたまっている。



「何だろうね、あれ」



ミーちゃんとそうつぶやきあいながら、

あたしたちもそこへ近づいてみた。



――げっ!



あたしたちが目にしたものは、


『この靴を落とされた方を探しています』


と丁寧に書かれ、壁に貼られた紙。



そして、


その下の床に、



ぷ~~~~んとダークネスな臭いを発しながら転がっていたのは……。




うわーん!


さっきのあたしのローファーだぁああ!