「何で先輩はこの委員会になったんですか? あっち側……体育委員会とかの方が似合ってるのに」
「本当は体育委員会になろうと思ったけど、スミスのヤツにじゃんけんで負けた。あれは屈辱だった……」
「あはは、そーなんですね。あ、この後はあたし1人でやれますから、もう戻っていいですよ」
そう言って、あたしが台車の取っ手を握ろうとしたが、
「いーよ結構重いし。俺がやるよ」
と、先輩はあたしの手を制し、重くなった台車をそのまま押してくれた。
ド、ドキーン!
これって……
『うるせーな。俺に任せておけばいいんだよ!(俺様系男子)』
または、
『女の子にこんな重いもの持たせられねーだろ?(紳士系男子)』とか、
そういう類のものじゃないっすかー!?
と、またもや顔や性格に似合わない、乙女妄想を始めてしまう。
んが。
「ほら、絵的にも男の俺が押してないとおかしーじゃん」
ズコーッ!

