「いきなりぶっちゃけてゴメン~! でも、オブちゃんもちゃんと腹くくりなね~」
「お前さ、結局、殻閉じたまんまじゃね? ま、俺のことも考えといてね!」
そう言って、あたしの前からミーちゃんとヒロキ氏は去っていく。
「ちょ、待てって、待てよぉー!」
あたしは腰が抜けたような状態で、そう情けない声をあげることしかできなかった。
確かに先輩に誤解されたままは嫌だし、ノリ坊にもちゃんと返事をしなければならない。
そもそも、先輩の『彼女になって』発言は、ある意味告白と受け取ってもいいの?
キス的なことしようとしたのは、あたしのことが好きだから?
まさかまさか!
先輩みたいなイケメンがあたしなんかを好きになるわけないし。
って、いつまであたしはそう自分に言い聞かせているんだろう。
あたし、やっぱりクズだ……。
先輩の気持ち、ノリ坊の気持ち、自分の気持ち。
全てに向き合わないで、決心することから逃げようとしていたんだ。
だからミーちゃんもヒロキ氏もあきれていたんだ。
でもさー。
先輩は、たぶんあたしを好きで、ミーちゃんは先輩が好きで、
ノリ坊はあたしを好きで、ヒロキ氏もあたしが好き?
ああああ! どうして色々重なるんだ!
事件よ、1つ1つ順番に訪れてくれよぉぉぉお!

