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「しみない?」
「大丈夫です。ホントすみません……つっ」
「はぁ、だから、しんどいならそう言えばいいよ」
「すみません……」
コンビニで消毒液や飲み物を買った後、
近所の小さな公園で休むことに。
住宅街のど真ん中にあるこの場所には、ベンチと小さな滑り台、砂場と水道くらいしかない。
「人いっぱいよりこっちの方が落ち着くわ」
先輩はそう言って、木製のベンチ――あたしのすぐ隣に腰をかけた。
「…………」
「…………」
どん、どん。しゃららん。
遠くで鳴る祭の音を聞きながら、あたしは一人そわそわしていた。
あああああ、気まずい気まずい!
何してるんだあたしは!
一緒にいたいって泣きながらワガママ言ったりして。
しかも、改めてここで何しゃべったらいいかが分からないんだけど!

