イケメンすぎてドン引き!



確かに、真っ黒だった髪をほんの少し明るくして、伸びた前髪も切ってみた。


思ったよりもぱっつんになっちゃったけど。



「そういえばさー。ノリ坊がお前のライン知りたがってるんだけど。教えちゃっていい?」



ヒロキ氏がスマホ片手に、あたしをチラ見した。



「え?」



「相手してやってよ。あいついいヤツだし、仲良くなれると思うよ」



「…………」



突然のヒロキ氏からの提案に、あたしはどう反応すればよいか分からなかった。



そういうの今まで断ってきたけど、

そろそろあたしもオープンマインドにならなきゃいけないのかな……。



あたしという名の固いかたーいはまぐり。



このままじゃ、封印されたまま中身だけが干からびてしまうかもしれないし!



とうとうご開帳のときがやってきたのか? パカッ!







スマホを片手にベッドに寝転がる。



『ヒロキさんの後輩のノリヤスです。気軽に絡んでくれたら嬉しいです^^』



うーん。こういうのって何て返せばいいんだ?



『オブチです。よろしく』



いや、これじゃあ冷たいかな。もっと可愛い感じがいいかな。



オブチじゃなくて名前か?


モモカだょ♪ 的な? ぎゃーキャラ違う!



ノリ坊って呼んでいい? あたしのことはオブちゃん……いや、後輩相手だし、オブさんって呼んでね、って自分で言ったら痛いヤツ?


あ、タメOKだよーとか? ってまだ喋ったことないのに!



――って!



やばい、早く送らないと。既読スルー状態だよこれ!



あわあわあわ。でも、どう返そう。


慣れないことするんじゃなかったー!