ぐっとあたしは歯を食いしばり、目をつぶった、が――。
えっ……!?
「う゛うっ!!」
ズフッ、とみぞおちに鋭い痛みを感じる。
同時に、
体の中に重い振動音が響いた。
何これ!?
息が……できない。
予定外、かつ、想像以上の衝撃だった。
うわー。まじか。
やば……立っていられないんだけど。
そういえば今日は何か体もダルかった。
ふっと糸が切れたように、体のバランスが崩れていく。
お前……いいパンチ……持ってるじゃねーか。
よろりとその場に倒れこむと、
キャー、と再び女子たちの悲鳴が上がった。
「……今、あっちから女子たちの声聞こえたよな」
「あ、いたいたぁ、ってキャーー大丈夫ぅ!」
あれ? ユカリーヌと花子の声が聞こえる。これは夢かな?
あ、地面って意外とやわらかくて、あったかいんだなぁ。
やっぱり人間は、神様が創り上げたこの大地――自然と共存しているんだなぁ。
あたしは薄れゆく意識の中、そんなことを思っていた。

