足裏に生じたのは、嫌~~~な感触。
靴下越しに、生ぬるい物体が踵を中心に広がっていく。
「ひっ!?」
あたしは声にならない悲鳴を上げ、急いで、上履きから足を抜く。
足裏を床につけると、ぬるっとした何かの正体が姿を現した。
リノリウムの床に、あたしの足跡がつく。
その色は……
茶色!!!
「ぎゃーーーーーっ!!!!」
あたしは4月の始業式の朝を思い出した。
うにゅっ! と足裏に生じた気持ち悪い感触!
何これ! まさか犬のウ○コーーーー!?
いやいや。待て待て。
臭ってない臭ってない!
あたしは心を落ち着かせながら、脱げた上履きに目を向けた。
するとそこには。
茶色い絵の具がべっちょりと……。
ちょっと、何これ!
……誰かがわざと入れたんだ。嫌がらせだ。
「うわーオブチ、お前またウ○コ踏んでんのー!?」
「ち、ちがうって。これ絵の具だし!」
「きたねーし。さっさと床キレイにしてくんない?」
「分かってるってば! もう!」
茫然としているうちに、クラスの騒がしい系男子に見つかってしまい、
バカにされがり、煙たがられたりしてしまう。
あーーーーーー最悪!!!
ムカムカしながらぞうきんを取りに行くハメに。
誰がやったのか。
心当たりは……
大アリだぁぁーーー!!!!

