あの子のウソ






一瞬ビクリッと体が動いた後実が口を開いた。





「ねえ愛ちゃん。本当にいじめたの?」







「なに、そのこと。
今更なんなの?否定したって信じないくせに。」



むかつく。






あたしのことなんて忘れちゃえばいいのに。





「ごめん愛ちゃん。でも僕信じられないんだ。僕は愛ちゃんが好きだから信じたいんだ。」






どーせその告白も上辺だけでしょ?







「じゃあ言うわ?








あの子の言う通りあたしがいじめたの。」







ガタン!




「てめえ。」




実がてめえだって。




「ってか離してくんない?痛いんだけど。胸ぐらつかむなんてほんと最低ね。
あんたたちはそうやって嘘も見抜けないほど馬鹿だったのね。」





「あ...僕...。
ごめん愛ちゃん大丈夫?」







「そんな汚い手で私に触んないで!!!!!!!!!!!
こんなに醜い人たちに関わりたくもないわ。
あんたなんて
紅なんて汚くて忌々しくて大っ嫌い!!!」






「ごめんごめんごめん!!!」






「二度とあたしに関わらないで!
さようなら。」





なんだあたしちゃんと言えるじゃん。






少し強くなった気がして嬉しかった。