事の発端は
桜が散る春の終わりのこと




総長の蓮(れん)が1人の女の子を連れてきた。


「蓮どうしたんだ?」


「わりい颯(さつ)ちょっと手伝え。こいつ繁華街で襲われそうになってたから助けた」


蓮というのはここ
紅(くれない)の総長こと柏木 蓮(かしわぎ れん)だ。


紅とは暴走族で県内ではトップレベルのチームだ。