そして恐る恐る開けてみる。 小さなカップに入れたカップケーキみたいなガトーショコラだったから、原型がないほどではなかった。 でも、さすがに食べれないなぁ…。 私は箱を抱きかかえると、歩き始めた。 負けない、負けない。 絶対に負けたりなんかしない。 諒は誰にも渡さない。 [由依]のものなんだから…っ。 「…由依…?」 「…ぁ…」 うつむいていた顔をゆっくりと上げると、すぐ目の前に諒が立っていた。