相愛性理論





「もちろんよー」


「も、もうっ、日奈ってばー!」


私達はじゃれ合いながらも急いで掃除を進めた。


「じゃあね、ばいばい!」


私は教室にいるみんなに手を振ると、教室を飛び出した。


私は下足室で靴を履き替えると、そのまま真っ直ぐ走ろうとして立ち止まった。


…この時間はかなり生徒で中庭が大混雑している。


いち早く校門にたどり着くには、体育館の方から回った方がいいかも…。


そう考えた私は体の向きを変えて再び走りだした。