「あ、そうだ。その彼氏くん、由依にお菓子作ってほしいって言ってたよ」


「え、ほんとに!?」


「うん。約束しちゃったから、作ってあげてね」


「…やっばい。まだ近くのお店開いてるかな…?」


「え?今から買いにいくの?」


「もちろんだよ!明日にでも渡したいし」


「…はいはい。まだ開いてるだろうから、早くいってらっしゃい」


「うんっ」


由依は元気よく返事をすると、パーカーを羽織って飛び出していった。


…まったくもう…。


取り残された私は呆れて苦笑いした。


由依も可愛いやつだ。


お互いにほんとに大好きなんだな…。