「じゃーね」

手をひらひらしながら奴は去っていった。

置き去りにされた私はしばらくぼーっとしていたが我に返って慌てて帰った。

家に帰って何もせずにそのままベッドに飛び込む。

「負けた………」

あんな生意気小僧に負けるなんて。

人生初の敗北感を味わいながら、そのまま眠りについてしまった。