でもね、実夕が知ったらどう思うんだろう?



そしたら、あたしは平然としていられるのかな?



ゴメン……実夕。



あたしだって、



あたしだって……やっぱり好きなんだ。



矢口潤が好き。



「あたしの家、この近くだから……もういいよ。ありがとう」



「家の前まで送って行くって」



「えっ………いいよ」



実夕の気持ちを知ってても、



まだ好きでいたいと思ってしまう。



諦めたくない。



「俺が送りたいんだよ。ダメ…かなっ?」



たとえ、矢口潤の気持ちが実夕に向いてしまうとしても、



この気持ちはどうやったって消せやしないんだ。