「焦らずに行くのがベストだろ。」



涼兄はそう言ってあたしに缶コーヒーを渡してくる。



くれたのはいいけどあたし缶コーヒー飲めないんだけど…。



あたしは心の中で笑う。



「そういえば姉貴の様子は?」



「涼兄お母さんの病院行ってないの?」



「いやー、最近忙してあんま行けてねぇんだよ」



そういえば、あたしも2週間前以来行ってないな…。



「でも、お母さん、もうすぐ退院できるかもって嬉しく話してたよ」



「本当か?それは良かったな。俺は、明日あたり行ってくる」



「お母さん、喜ぶよ。」



あたしはそう言った。