次の日から、俺は電波が見えなくなった。

電波塔ではなく、発信機になったからだろう。

だけど・・・。

「起きてくださいっおきてくださいっ!」

必死になって俺を揺さぶっている女の子がいる。

それだけで十分だ。

でも占いができなくなったのがちょっと痛いかな。

あれ結構楽しかったし。

彼女も、時間銀行にはいかなくなった。

いつも一緒に登校して、デートをする。

きっと電波が空中で重なり合いはじけているだろう。

だけどもう俺には見えない。

だけど、これが一番のハッピーエンドだと思う。