「俺ですか?
俺は黒田初夜(くろだ・はつや)といいます」
黒田初夜?
聞いたことも、見たこともないわね。
「いくつなの?」
「高校3年生です」
あたしが今二十歳だから、18歳!?
年下だったの!?
「あ、あたし年上よ?」
「別に構いませんよ。
俺、優子さんが好きなんですから」
あたしが、好き?
「えええぇぇぇぇええ!?」
近所にあたしの絶叫が響いた。
それでも黒田くんはニコニコしていた。
「じょ、じょじょじょ、冗談でしょ?」
「嘘なんてつきませんよ。
俺、本気で優子さんが好きなんです」
た、確かに嘘をついているような目ではないけどさぁ。
まさか年下に告白されるなんて。
中学から高校まで女子高のあたしは、後輩と関わるの自体初めてだった。
そんな初めての後輩から告白されるなんて…。


