TEARS【~君色涙~】

卒業式が終わったら真っ先に隼人の所へ行って第2ボタンをもらう。

ようやくそう決意したはずが、早速出鼻をくじかれていた。


「隼人先輩、ご卒業おめでとうございます!」

「西高行っても頑張って下さい!」

「あのこれ、受け取ってくれますか?」


式を終え開放された校庭では、後輩らしき在校生達から一斉に取り囲まれてしまった様子の隼人。

わざわざ持参してきたのか花束を渡している子までいる。


「…ど、どうも」

「きゃっ、隼人先輩に受け取ってもらっちゃった」

「あのっ実は私も手紙書いてきたんです。読んで下さい!」


入学した頃には想像もしていなかった。
あの隼人がこんなにモテはやされるなんて。

ドラマや映画の話だけかと思っていた、まさにハーレムといった状況に、上級生の私が割り入っていけるはずもなく…


やや離れた場所から一人恨めしげに見ていたところ、後ろから肩を誰かにトントンと叩かれた。